映画「英国王のスピーチ」

映画「英国王のスピーチ」を鑑賞。

この映画は、吃音に悩む英国王ジョージ６世が周囲の力を借りながら克服し、国民に愛される王になるまでを描く実話に基づく感動作。
トロント国際映画祭で最高賞を受賞したのを皮切りに、世界各国の映画祭などで話題となっている。
弱みや欠点を抱えた一人の男の人間ドラマと、実話ならではの味わい深い展開が見どころ。

ストーリーは、幼い頃から、ずっと吃音に悩んできたジョージ６世（コリン・ファース）。
そのため内気な性格だったが、厳格な英国王ジョージ５世（マイケル・ガンボン）はそんな息子を許さず、さまざまな式典でスピーチを命じる。
ジョージの妻エリザベス（ヘレナ・ボナム＝カーター）は、スピーチ矯正の専門家ライオネル（ジェフリー・ラッシュ）のもとへ夫を連れていこうとする。

先日の「第83回アカデミー賞」で作品賞を受賞した作品で、前評判の高かった映画と言う事もあって自分も鑑賞する事に。
金曜レイトショーでの鑑賞でしたが、結構な人が観ていました（笑）

英国王ジョージ５世の次男にあたるジョージ６世は、幼少の頃から吃音という一種の言語障害を抱え、そのせいか内気な性格となり、大人になってからも吃音により自信のない日々を過ごしていた。
その吃音を克服すべく、治療を受けては見たものの、症状は改善せず。

ちなみに吃音とは、発語時に言葉が連続して発せられたり、瞬間あるいは一時的に無音状態が続くなどの言葉が円滑に話せない疾病。
言語障害の一種のような症状を示す病気で、俗に「どもり」とも言われています。

そんな夫を心配するジョージの妻エリザベスが最後に頼ったのは、オーストラリア人のライオネル。
ライオネルは英国王の息子に対しても毅然とした態度で接して、治療を施していく。
そんなライオネルの治療法に我慢出来なくなったジョージ６世は、１度はライオネルの治療法から投げ出してしまう。

しかし、ジョージ５世亡き後に国王となった兄エドワードが、自らが愛する女性の為に突如王位を返上し、代わりに弟のジョージ６世が英国王になってしまう。

詳細を書くのは、ここまでにしますが、伊達にアカデミー賞で作品賞を受賞していない事を認識させてくれた作品でした。
自身のコンプレックスを克服する努力を重ねる過程の中で、ユーモアと気品をにじませて、実に慎み深く見せてくれる作品であったと思います。

クライマックスの演説シーンでは、ラジオを通じての演説だったが、国民に自分の思いを素直に伝えるスピーチ。
劇中内でヒトラーのスピーチのシーンも出ていたが、そのヒトラーのスピーチの巧さを目の当たりにした後で臨んだスピーチでしたが、ジョージ６世としては敵国に負けるわけにはいかない意地もあったのでしょう。
スピーチの内容も王ならではの「上から目線」ではなく、国民の視線にまで降りて来ている。
史実では、イギリスがナチスドイツに勝利するのだが、このスピーチによって国民は奮い立たせられたのかなと思ったりしています。

ジョージ６世を演じたコリン・ファースの演技も素晴らしかった。
吃音により言葉を発する事が出来ないもどかしい演技も特筆ものだったし、劇中内でのジョージ６世のうろたえぶりを見ていると、とても国王には見えなく滑稽に映りましたね。
国王とは言え、人間らしい部分をジョージ６世演じたコリン・ファーズは垣間見せてくれました。
他では、ライオネルを演じたジェフリー・ラッシュも優しさと厳しさを併せ持った演技も良かった。

苦手分野を克服する為の努力をする事の大切さも教えてくれた作品。
ところで、今のイギリス王室って何をやっているのでしょうか？

The King's Speech
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Comments

[にゃむばなな]

実力的には『ソーシャル・ネットワーク』と五分五分だっただけに、ちょっとアカデミーで評価されすぎという感も否めないのが本音です。
でもこの映画はオスカーを取ったからという理由だけでは見て欲しくない、本当に秀逸な作品だと思います。

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＞にゃむばななさん
こんばんは。
本当に秀逸の作品でした。
自分の不得手な部分を克服しようと努力したジョージ６世を見習わないといけないですねぇ･･･。