映画「風立ちぬ」

映画「風立ちぬ」を鑑賞しました。

この映画は、宮崎駿監督がゼロ戦の設計者・堀越二郎と作家の堀辰雄をモデルに、1930年代の日本で飛行機作りに情熱を傾けた青年の姿を描くアニメ。
美しい飛行機を製作したいという夢を抱く青年が成し遂げたゼロ戦の誕生、そして青年と少女との出会いと別れをつづる作品。
大正から昭和の社会の様子や日本の原風景にも注目。

ストーリーは、大正から昭和にかけての日本。
戦争や大震災、世界恐慌による不景気により、世間は閉塞感に覆われていた。
航空機の設計者である堀越二郎はイタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいという野心を抱いていた。
関東大震災のさなか汽車で出会った菜穂子とある日再会。二人は恋に落ちるが、菜穂子が結核にかかってしまう。

公開前に劇場で４分間の宣伝などを見ていて、今回は力の入れようが凄そうだなと思いました。
これまでジブリ作品というと女の子が主人公でファンタジー要素が強い世界観を描いた作品が多かったけど、今回の「風立ちぬ」は実在する人物(男性)の半生を描いた内容でした。

今回の時代背景は大正時代から昭和初期。
関東大震災、世界恐慌、戦争。
歴史の授業で習ったものが出てきましたね。

全体的な感想としては、夢を見る事と生きる事の大切さを訴えかけている作品という印象。
二郎は、美しい飛行機を作りたいと願い、後に二郎と結婚する菜穂子は結核にかかりながらも必死に生きようとする。
二郎は菜穂子との限られた時間を大切にしようと生きる。
自殺者が後を絶たない、今の時代が失っているものを、当時の人達はもっていたのかな？

そして、改めて日本のアニメ技術の高さを感じますね。
空の青さ、風の爽やかさなど、今の暑い時期には清涼感を与えてくれます。(最近の関東は、そんなに暑くないけど・・・)

また、関東大震災の表現の仕方がリアルすぎて怖かった。(最初、予告を見た時は原爆かと思っていました)
以前、亡くなった自分の祖母から関東大震災の事を聞かされた事を思い出してしまいました。

不満な点を挙げるとすると主人公の声を演じた庵野秀明氏の声。
声が若者っぽくなかったし、話し方もぎこちなかった。
ジブリはプロの声優を起用しないけど、それでも演技のプロを起用している。
宮崎駿監督は、何で声優でも俳優でもない彼に主人公の声を任せたのかだけ疑問に残りました。

主題歌「ひこうき雲」は、この映画の内容にピッタリな歌でした。
宮崎駿監督も、まだまだ健在である事を再認識しました。

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Comments

[にゃむばなな]

庵野さんの起用は絶対に何かしらの意味があるのだと思いますが、その意味が全く推測つかないんですよね。
しかも宮崎さんも鈴木Ｐも一切説明してくれないですし。
もしかしてその秘密は「ＤＶＤを買ってくれたら分かります」商法なんでしょうかね!?

[rose_chocolat]

こんにちは。コメントありがとうございました。
不可抗力で次々と災難が降りかかった1920年代の日本人は強かったと思います。
我々があの時代にいたら生きていけただろうか？とも思いましたね。

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＞にゃむばななさん
本当に何で庵野さんがきようされたのかは未だにわかりません。
何か政治的なものでもあったのでしょうか？
DVDが販売されても公表されるのかもわからないですね。

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＞rose_chocolatさん
こんばんは。
1920年代の事は当然わかりませんが、敗戦から立ち直った日本人も強かったですね。
今の時代は大きな夢や希望が持てなくなってしまっているので、原点に立ち返る時だと思います。

[たいむ]

庵野監督を起用するにいたったエピソードというか、映像が公開されていましたが、あくまでも声イメージを追究した結果みたいな感じ。
こうした起用方法に意見はないのだけど、上手くても下手でも、声から本人が透けて見えてしまうと興ざめしちゃうところはあるんですよねぇ。

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＞たいむさん
庵野監督起用のエピソードが映像で公開されていたとは知りませんでした。
自分も起用方法には異論を唱えたりするのは好きではないけど、流石に今回の起用はどうなのかと思ってしまいました。