映画「思い出のマーニー」

注目の映画「思い出のマーニー」を鑑賞しました。

この映画は、「借りぐらしのアリエッティ」の米林宏昌が監督を務め、ジョーン・G・ロビンソンの児童文学を映画化したファンタジーアニメ。
北海道を舞台に、苦悩を抱えて生きる12歳の少女杏奈と彼女同様深い悲しみを心に宿すミステリアスな少女マーニーとの出会いを描写する作品。

ストーリーは、心を閉ざした少女・佐々木杏奈は、ぜんそくの療養を目的に親戚が生活している海沿いの村にやって来た。
そんなある日、彼女の前に誰もいない屋敷の青い窓に閉じ込められた、きれいなブロンドの少女マーニーが姿を見せる。
その出会い以来、杏奈の身の回りでは立て続けに奇妙な出来事が起きるようになるが、それは二人だけの秘密だった。

夏恒例(？)のジブリアニメ。
児童文学を映画化したとの事ですが、原作の舞台も北海道なのでしょうか？

そんな疑問はさておき、現実と空想が入り混る時空を超えた輪の世界。
その輪の中へと主人公・杏奈を導く何かをもたらす精細な表現力は、この映画の中では欠かせない部分であると思いました。

この映画の良かった部分はというと自然の背景が美しかった事。
深い緑の森、月の光を差す夜の水面のさざめき。
釧路の雄大な自然が魅力的でした。

杏奈とマーニー。
ともに不幸な生い立ちを抱えていてたが、違いがあるとすればマーニーは実の親がいながら距離を置かれていた事で、杏奈は里親から大事にされていた事。
マーニーとは何者なのか、この２人がどういう関係なのかは、杏奈の目の色を触れられた時に感づいてしまいましたが、やはり、そういう事だったのですね。
頼子おばちゃんではなく、実の親に育てられていたら、どんな子になっていたのやら・・・。

脱宮崎駿を意識していたようですが、いかんせんアニメ界において偉大な人物であるが故に、どことなく宮崎駿氏の面影を照らし合わせてしまいますね。
倉林監督の前作「借りぐらしのアリエッティ」に比べると、何かが物足りなく感じました。
その「何か」がよくわからないけど・・・。

思い出のマーニー〈上〉 (岩波少年文庫)
岩波書店
ジョーン ロビンソン

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Comments

[にゃむばなな]

米林監督は宮崎駿氏の存在を無視したと言ってましたが、いやいや全然無視出来てませんやん！な内容でしたね。
無視するよりも対抗する意識を持つ方がもっといい作品に仕上がっていたと思いましたよ。

[FREE TIME]

＞にゃむばななさん
脱宮崎駿路線どころか、完全に意識したかのような出来栄えでしたね。
むしろ、その方がジブリらしくていいかもしれません。