映画「ディア・ファミリー」

映画「ディア・ファミリー」を鑑賞しました。

この映画は、心臓の機能をサポートする医療器具・IABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを開発した筒井宣政氏の実録ドラマ。
町工場の経営者だった筒井氏が、娘の命を救おうと人工心臓の開発に挑む作品。

ストーリーは、1970年代。
小さな町工場を経営する坪井宣政(大泉洋)は、生まれつき心臓疾患を持つ幼い娘・佳美の余命が10年しかないと知り愕然とするが、娘のために人工心臓を開発しようと立ち上がる。
医療の知識が皆無の坪井は、娘の命を救いたい一心で妻・陽子(菅野美穂)と共に人工心臓について学びながら研究し、有識者のもとへ赴いて意見を仰ぎ、資金を用意して開発を進めていく。
しかし、坪井が手掛ける人工心臓が医療器具として承認されるまでにさまざまな障壁が立ちはだかり、研究開発は壁にぶつかる。

実話を基にした作品。
医学の知識のない人間が、どのようにして人工心臓を開発したのかにも興味があったので鑑賞してみる事にしました。

1970年代の日本が舞台。
主人公の坪井宣政は町工場の社長で、妻と3人の娘と一緒に暮らす日々。
その3人の娘のうち次女の佳美が生まれつき心臓疾患を患って入退院を繰り返す日々。
地元の医者からは余命10年と宣告されますが、娘の為に「何もしない10年」より「やってみる10年」を選ぶ事に。
しかし、ここから茨の道を歩んでいく事となります。

それにしても、1970年代は新幹線の座席中でタバコが吸う事が出来たのですね。
今は全車両禁煙が普通なのに。

東京の大学まで押し掛けて人工心臓について話を聞くが、当時は成功例がなかったので人工心臓については否定的。
東大の学生に「人工心臓は10年で出来るか」と聞くと「30年かかる」と返答されます。
そこで坪井は「3倍努力すればいい」考え、人工心臓も自分で作る事を決意します。

人工心臓を作るべく、坪井は自分の会社を経営しつつ、東京まで通って研究医とともに何度も実験を繰り返します。
しかし、そんな簡単にはいかず。
その間に佳美は歳を取り、諸事情などで坪井から離れていく人も増えていきます。
それでも諦めずに研究と開発を続け、その結果、医療器具・IABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを開発に成功します。

このIABPバルーンカテーテルによって、多くの患者の命が助けられますが、坪井にとって一番助けたい人の命は助けられなかった。
それでも、坪井が佳美に「他の心臓病の人を助けて」と頼まれた事で、ここまで辿り着く事が出来た。
まさに「ディア・ファミリー」と言える作品でした。

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