映画「教皇選挙」

映画「教皇選挙」を鑑賞しました。

この映画は、ロバート・ハリスの小説「CONCLAVE」を原作に、ローマ教皇選挙を題材に描くミステリー。
ローマ教皇の死去に伴い枢機卿たちが新教皇を決める教皇選挙(コンクラーベ)を取り仕切る中で、ある秘密が浮かび上がる作品。

ストーリーは、カトリックの最高指導者であると同時にバチカン市国の元首でもあるローマ教皇が死去し、新教皇を選ぶ教皇選挙(コンクラーベ)が行われる。
ローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)が、新教皇を決定する教皇選挙のまとめ役を務めることになり、100人を超える候補者たちが世界中から集まる中で密室での投票が始まる。

先月のアカデミー賞で脚色賞を受賞した作品。
ローマ教皇の死去によって、新たなローマ教皇を選ぶ教皇選挙(コンクラーベ)。
果たして教皇選挙とはどのようなものなのかも興味深かったので劇場鑑賞してみる事にしました。

ローマ教皇が亡くなり、教皇に次ぐ高位聖職者・枢機卿の中でも主席のローレンスが教皇選挙(コンクラーベ)を取り仕切る事になります。
教皇選挙の準備で慌ただしくなるバチカンに、前教皇が秘密裏に任命したという枢機卿のベニテス(カルロス・ディエス)が現れます。
新教皇は外部との接触が禁じられた中、枢機卿達が秘密投票の互選で選びます。

総票の3分の2以上を得る候補者がいなければ、投票はやり直し。
票をまとめる駆け引きが水面下で進んでいく一方、候補者が問題を起こしたり陰で裏工作をやっていた事などが発覚して、なかなか次期教皇が決まりません。
時間が進んでいく度に「何回選挙をやっているんだよ?」と思ったのは、ここだけの話です。

聖職者による選挙でも、政治家の選挙みたいな骨肉の権力争いみたいなものがあるのかと思わせる内容。
流石に投票が始まろうという時にに、システィーナ礼拝堂の外で爆破テロがあったのには驚きましたが。
ただし、その爆破テロによって枢機卿達は遮断していた外の状況を知る事になります。
密室選挙に夢中になっているあまり、すぐ近くの深刻な問題に気づかずに醜い政治劇が繰り広げられていた事を枢機卿達は思い知る事になります。

難航していた次期教皇も決まり、ローレンスも「さあこれから」という時に次期教皇の思わぬ事実を、ある人を通じて知る事になります。
まさに予想外と言うかびっくり仰天と言うか。
男同士で決める選挙だっただけに、次期教皇にそんな秘密があったなんて誰も思わないでしょう。

700年の歴史があるとされる教皇選挙(コンクラーベ)。
まさに、その名の通り「根比べ」。
総票の3分の2以上を得られなければ、何度も選挙をやり直し、決着がつくまで投票を続けるところなどは我慢がいると思います。
そこまでの紆余曲折があるからこそ、新教皇が決まったことを知らせる細長い煙突から上がる白い煙に意味があるのかもしれません。

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